泌尿器科治療
男女問わずおしっこが通るところ(腎臓・尿管・膀胱)と、
男性の生殖器(精巣・前立腺・外性器)の悩み・病気を診断・治療します。
こんな症状のある方はご相談ください
男性
- 尿が出にくい、出ない
- トイレに間に合わない
- 尿をするときに痛む
- 睾丸・陰嚢が腫れている
- PSAが高いといわれたPSAとは?
血液中に分泌される特殊な蛋白質を測定する方法で、
前立腺肥大症、前立腺炎、前立腺がんなどの病気では、PSA値が高くなります。
値が高い場合は、より詳しい検査を行い、病気を確かめる必要があります。
女性
- 尿が漏れる
- 尿が近い
- 尿が出にくい
- 尿をするときに痛む
- 下着の前部に血がつく
男女共通
- 尿が白くにごっている
- 尿に血が混じる
- 背中、わき腹が痛む
- 子どものおねしょが治らない
対象となる代表的な症状や病気
尿失禁や頻尿、排尿痛等
おしっこの悩み
相談するのが恥ずかしいと思われる方も多いですが、男女を問わず、患者さんのとても多い症状です。安心してご相談ください。
下腹部の痛みとして現れる
尿路結石や膀胱炎
どちらも痛みの強いことで知られる病気です。我慢をせずに、早めに受診ください。
男性の前立腺肥大症や
前立腺がん
前立腺がんは、近年大きく増加傾向にあるがんのひとつです。まずは尿検査や血液検査で、簡単にチェック。エコーやぼうこう尿道鏡、レントゲンなどを用いた詳しい検査も可能です。
男性不妊症
不妊の原因には様々なものがあります。男性医師がお話を伺います。
尿潜血とは?
様々な病気のサインです。
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尿潜血(+)には、様々な病気(腎臓・尿管・前立腺・膀胱ガン、尿路結石、膀胱炎等)が隠れていることがあります。その原因は簡単な検査で分かることがほとんどです。
熟練した医師が、痛みを極力抑えた検査を行います。
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当院では、軟性膀胱尿道鏡(細い管状のカメラ)を用いて、ぼうこう内を調べる検査を行います。従来は痛みの強い検査でしたが、当院では柔らかな素材の尿道鏡を導入しており、熟練の技術を持つ院長が行うことで、痛みを極力抑えて検査を行っています。健康診断で尿潜血(+)がでたら、放っておかずに早めに受診ください。
痛みの少ない、軟性膀胱尿道鏡を使っています。
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尿道は、細い管状の器官であり、滑らかなカーブを描いて膀胱へとつながっています。細く、柔らかい材質の軟性膀胱鏡は、尿道のこのカーブに自然にフィットし、先端部も挿入しやすい滑らかな形状をしています。これにより、従来よりも違和感や痛みが大幅に軽減され、短時間で検査が終了します。
過活動膀胱とは?
患者さんのライフスタイルに合わせ、きめ細やかな治療を行います。
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880万人いるといわれる過活動膀胱の患者さん。トイレに間に合わないお悩み(切迫性尿失禁)も多く、当院では各種薬剤と生活指導、定期的な残尿管理等で、それぞれの患者さんにあった治療を、きめ細やかに行っています。治療薬の中には認知機能を低下させるものもあることから、特にご高齢の方や、もともと認知機能が低下している患者さんには、十分に注意して処方しています。不安なことがあれば、なんでもご相談ください。
性感染症(性病)について
少しでも心配があれば、受診ください。
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近年、のどに感染するクラミジアや淋菌、梅毒が増える傾向にあります。異変を少しでも感じたら、早めに受診ください。プライバシーの配慮はもちろん、少しでも相談しやすいように心がけています。問診票に書きづらい場合は、医師に直接お話いただいて構いません。
男性の方は、デリケート部分の診察は基本的に男性医師だけで診察を行います。女性の方は、ご希望があれば診察前に女性の看護師がお話しをうかがいます。
主な性感染症について紹介しています。その他の病気に関することも、お気軽にご相談ください。
性器ヘルペス
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潜伏期 (2日〜10日間) を経て水疱ができます。水疱はほどなく潰れ、潰瘍状になり色素沈着して治ります。潰瘍に痛みと神経痛を伴い、患部近くの神経麻痺を起こす場合があり、排尿障害や排便障害などを来たすことがあります。初感染者の相手 (セックスパートナー) の多くが無症状という報告もあるので、無症候性 (症状が出ない) 性器ヘルペス患者が多いことを念頭に置いて、コンドームなどを用いた安全なセックスを心がけてください。
治療法
抗ヘルペス剤の内服と抗ヘルペス剤軟膏塗布の両方を行い治療します。
尖圭コンジローマ
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一般に1~2ヶ月の潜伏期間を経て、陰部に先の尖ったイボができます。痛みも痒みもないのですが、その後短期間で次々と新しいイボが増えていきます。治療しても他の部位へ触れることで再発を繰り返すことが多くあります。
治療法
外用薬と外科的治療を併せて行います。医師に指示された用法・用量を守って外用薬を塗ることが大切です。また外科的治療では、凍結療法・レーザー療法・電気焼灼・外科的切除などの方法をとります。
淋菌感染症
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感染後、数時間〜数日で発症します。咽頭の場合は咽頭炎、性器の場合は、淋菌性尿道炎(男性のみ)や、子宮頚管炎(女性のみ)を起こします。男性の場合、多くは排尿時や勃起時などに激しい痛みを伴いますが、症状がないケースも報告されています。女性の場合は、数週間〜数カ月も自覚症状がないことが多く、症状があっても特徴的な症状ではなく、単なる膀胱炎や膣炎と診断されることがあります。放置すると菌が骨盤内の膜、卵巣、卵管に進み、内臓の炎症、不妊症、子宮外妊娠に発展する場合もあります。
治療法
抗生物質の投与により、数週間で治癒します。抗生物質は、処方された分量をきちんと服用しきることが大切です。途中で服薬を中止すると、菌が再び勢いを盛り返し、完治しないだけでなく、耐性菌の出現を誘発してしまう事もあります。
性器クラミジア感染症
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感染後、男性の場合は2週間以内に排尿痛・違和感を感じます。放っておくとさらに前立腺炎、副睾丸炎(精巣上体炎)、肝炎、腎炎になる事があります。女性の場合も、子宮頸管炎・子宮内膜炎・卵管炎などを引き起こし、さらに進行すると骨盤腹膜炎、肝周囲炎や卵巣炎になることもあります。これらが原因で不妊となる事もあるので、早く治療することが肝心です。
また、妊婦さんの場合、産道感染により新生児が結膜炎・肺炎を発症することがあります。さらに、絨毛膜羊膜炎をおこし流産・早産の原因となる場合もあります。不安が少しでもある場合は、すぐに受診してください。
治療法
抗生物質・抗菌剤を 2週間程度投与する事で治癒します。症状は数日でなくなる事が多いですが、完全に菌が死滅していない事があるので、最後まで服用を止めないでください。途中で止めると、ぶり返したり、菌が薬剤に対して耐性を持ってしまい、その後治りにくくなります。医師の完治の診断が出るまで、定期的に通院ください。
梅毒
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過去の病と見られていた梅毒が、再び社会問題となっています。2011年から患者が増え始め、2016年には大都市部だけでなく全都道府県に広がりました。2017年の患者数は全国で5820人とかなり高い水準です。山口県も例外ではなく、当院でも2018年は例年に無い患者数を経験しました。
梅毒は性的な接触によって感染します。感染すると約3週間後に性器にしこりができ、その後病原体が全身に運ばれると、全身に赤い発疹(バラ疹)がでます。またその数年後に、心臓や脳に障害が起こることがあります。
心配だなと思ったら、まずは検査を受けてみてください。
治療法
ペニシリン系の抗生物質を約3ヶ月内服することで治癒します。
勃起不全(ED)とは?
勃起不全(ED)の治療について
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バイアグラとシアリスの2種類の経口治療薬があります。それぞれ特徴があり、きちんと効果を得るためには、医師がそれぞれの患者さんに合った適切な処方を行うことが大切です。補助的療法として、漢方薬やビタミン剤、男性ホルモンの補充も行なっています。
バイアグラ
バイアグラは男性の勃起を妨げる酵素の働きを弱めることで、男性機能を高める薬です。男性は性的に興奮すると、サイクリックGMPという物質が分泌され、血液が大量に海綿体に流れ込みます。その結果、勃起が起こるのです。一方、勃起したままでは困るので、PDE5という物質が分泌され勃起を抑制します。バイアグラは、このPDE5物質の分泌を減らすことにより、勃起を維持させています。ただ、約3割の男性に効果が見られないことや、心臓に疾患のある人の場合、血圧が下がりすぎて死亡するケースも報告されていますので、服用には注意が必要です。必ず医師の処方で服用ください。
シアリス
シアリスは食事の有無に関わらず服用が可能で、投与後36時間にわたって勃起機能改善効果が認められています。時間を気にせず服用できるので、ライフスタイルに合わせて使え、近年人気が高まっています。これも医師の処方が必要です。
バイアグラ・シアリスの
主なリスク・副作用等について-
次の方は絶対に服用しないでください。
- 硝酸薬(飲み薬・舌下錠・貼り薬・注射・吸入剤など)を使っている方
- 抗不整脈薬(塩酸アミオダロン)を使っている方
例えば、狭必症の発作の治療によく処方されるニトログリセリンを飲んでいる方、貼り薬を貼っている方、吸入している方などは、血圧が危険なレベルまで下がり、死に至ることがありますので、絶対に服用しないでください。
次の方は服用しないでください。
- 今までに、バイアグラまたはシアリスを服用してアレルギー(過敏症)を起こした方
- 心血管系障害などのために医師から性行為が不適当だと診断された方
- 重症の肝臓病の方
- 低血圧の方(とくに最大血圧が90mmHg未満または最小血圧が50mmHg未満の方)
- 高血圧の方(最大血圧が170mmHg以上または、最小血圧が100mmHg以上の方)
- 脳血管に病気のある方 (脳梗塞・脳出血) や心筋梗塞を起こした方
- 網膜色素変性症 (進行性の夜盲) と診断された方
下記の病気・症状をお持ちの方は、
必ず医師にご相談ください。- 腎臓の病気
- 肝臓の病気
- 赤血球の異常(鎌状赤血球性貧血)
- 自血病
- 多発性骨髄腫
- 血が止まりにくい病気
- 薬物アレルギー
- 胃・十二指腸潰瘍
- 遺伝性の目の病気
- ペニスに関する病気または奇形
- 他の勃起不全治療薬・勃起補助器具を使用している方や手術を受けた方
費用について
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バイアグラ・シアリスの処方は保険対象外(自費診療)となります。
- シアリス10mg 1錠 1,700円(税込)
- バイアグラ50mg 1錠 1,600円(税込)
- シルデナフィル50mg 1錠 1,180円(税込)
※シルデナフィルはバイアグラのジェネリック医薬品です。副作用等はバイアグラと同様です。
※お薬の処方のみをご希望の場合は、手数料として別途600円がかかります。
前立腺がんとは?
増加傾向にある、前立腺がん。
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前立腺がんは、欧米では男性のがんの上位を占め、その対策が大きな問題となっています。日本ではこれまで、発生率はせいぜい欧米の5分の1程度でした。しかし近年は、人口の高齢化や生活の欧米化とともに急激に増加しつつあり、欧米にせまる勢いです。
食生活が関係する?
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前立腺がんがどうしてできるのかは、まだよく分かっていません。しかし、男性ホルモンが発生を促す要因であることは間違いないようです。その他に、がんの発生に関係するものとしては、高カロリー、高脂肪の食事、緑黄色野菜の摂取不足などが知られています。
初期の自覚症状がなく、気づきにくい。
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前立腺がんは増殖するのが遅く、最初のがん細胞ができてから、がんと気付かれるサイズになるまでに、少なくとも数十年はかかるとされています。また初期には、ほとんどの人が何の自覚症状もありません。
がんが進行するに従って、尿の出が悪い、尿をしたい気持ちはあるのに出てこない、尿が終わるまでに時間がかかる等の症状が出てきます。いずれも、前立腺肥大症と同じ症状ですが、がんでは肥大症ほど症状を強く感じないのが普通です。がんは、前立腺の外側の部分(外腺)にできることが多いため、前立腺の真ん中を通っている尿道に対する影響がそれほど強くないことによるのでしょう。しかし、それだけ前立腺では、病気の進行に気付きにくいということになります。
診断方法
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腫瘍マーカー(PSA)、超音波(エコー)、直腸内触診を組み合わせて行います。PSAは、簡単な採血で測定することができ、なおかつ精度も高いことから、最も重要な診断方法です。
強く前立腺がんが疑われる場合には、さらに前立腺生検を行います。
生検では、前立腺に極細の針を刺して組織を採取し、顕微鏡で検査します。そこで前立腺がんが検出された場合には、さらにがんの拡がりを確認するための画像診断を追加します。 治療方法
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治療には、内分泌(ホルモン)療法、外科療法、放射線療法、化学療法などがあります。がんの進行に関わりなく、最も広く行われているのは、比較的に安全性が高い内分泌療法です。注射や内服で、前立腺がんの発生に関係している男性ホルモンの働きを抑えることで、発症したがんの進行をくい止め、縮小させます。比較的早期のがんで、年齢が若い場合には、外科療法や放射線療法を中心に治療が行われます。
早期発見のために、検診を!
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今は早期のがんであれば、完全に治癒させることができます。それ以外の場合でも、進行を止めたり、遅らせることはできます。早く発見することが肝心なのです。進行してからでないと自覚症状はありません。なにもなくても、定期的に検診を受けてください。
男性更年期(LOH症候群)とは?
男性にも更年期?
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今まで女性だけの病気と思われてきた更年期。近年、男性にもあることが明らかになってきました。男性ホルモンの減少により、体に様々な不調が現れる疾患です。
気力の衰えや倦怠感など、身体だけでなく心理面の変化も。
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発症時期は40代〜50代。30代でも男性ホルモンが減少すれば発症します。症状には個人差が大きく、集中力や意欲の低下など精神面にも影響が出ることが多くあります。ともすれば年齢のせいにしてしまいがちな症状が多いのも特徴です。
男性更年期の主な症状
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- 意欲や集中力の低下
- 不安やあせりを感じ、不安定になる
- 不眠
- 全身の倦怠感
- 筋力の低下
- 排尿機能、男性機能の衰え
年のせい?更年期?簡単な検査でわかります。
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男性には閉経のようなはっきりした体の変化がないため、症状があってもご自身で気づくのは難しいと思います。気になる方は、一度男性ホルモン量の検査を受けることをお勧めします。(簡単な検査でわかります)
男性更年期は、ED(勃起不全)や前立腺肥大などの泌尿器系の疾患との関連も取りざたされており、当院ではこれらの総合的な観点から診て治療を行っています。
治療法
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治療は、男性ホルモン補充注射、漢方薬治療、ED治療薬投与など様々です。お悩みやライフスタイルのことも伺いながら、無理のない治療法をご提案します。
相談しづらい泌尿器科だから、
少しでも相談しやすい環境で
お待ちしています。
デリケートで1人で悩んでいる方も多い、肌と泌尿器のお悩み。
来院をためらい、早期発見などが難しいのが現状です。
少しでも敷居を下げるために、一例ですが、下記のような取り組みを行っています。
他にも何かご要望があれば気軽にスタッフにご相談ください。
- 診療内容がわからない様、処置や検査、注射の際などにはイニシャルでお呼びします。
- 問診票に書きづらいことは、院長に直接お話いただいても構いません。
- ご希望の場合、再来時は待合室ではなく、中待合室(個室)で症状をうかがいます。
- デリケート部分の診察は、医師の診察前に女性の看護師が症状をうかがいます。
- デリケート部分の診察は、基本的に男性医師だけで診察を行います。
検査の紹介
問診、検尿を基本に、症状に合わせて詳しい検査を行います。心配な事はなんでもお話しください。
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エコー検査
お腹に機械を当てるだけで、痛みもなく、多くの病気を診断できる超音波検査です。尿路結石やがん、前立腺肥大症の確定診断にも役立ちます。
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ぼうこう尿道鏡検査
尿潜血が陽性(+)と言われたら、ぼうこう尿道鏡検査を行います。当院では細く柔らかい材質の尿道鏡を使っており、違和感や痛みが従来より少ないのが特徴です。
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前立腺がん検査
腫瘍マーカー(PSA)、超音波(エコー)、直腸内触診を組み合わせて行います。PSAは、簡単な採血で測定することができ、なおかつ精度も高いことから、最も重要な診断方法です。
その他の当院でできる検査
感染症の検査/各種泌尿器のがん検査/男性不妊症の検査/男性更年期の検査(男性ホルモン検査) ※いずれも日帰りで検査可能